職場のチームワーク

私はここの天津飯が世界一おいしいと疑わず、20年以上あしげく通う綾南町の中華料理屋さん。ご主人夫婦と息子さん夫婦に、2~3人の職人さんと数名のパートの方が入れ替わりで常時7~8名の人員で三十数席を対応しています。もちろん繁盛店で、駐車場に入れずあきらめることも、ままあります。

 

このお店、20年以上通っていますが、いつもいつもチームワークの良さに感心させられます。

 

自分に課せられた仕事は出来ている、自分の担当の仕事は120%できていると自信を持っている皆さん。是非このお店のレジ横のカウンター席でカウンターの中をしばらく見てみて下さい。目から鱗が落ちるはず。

 

全員が無駄の無い動きで、しっかりと連携ができています。お互いの役割分担は基本決まってていますが、状況に応じて大将ですらお皿を運ぶしオーダーも受けます。狭い厨房の中、できた料理、引き上げる食器のバトンリレーもそれは絶妙で、リオ五輪 陸上男子400mリレーで銀メダルを獲得した日本チーム以上かもしれません。

 

とにかく、無言でお互いの気持ちで仕事の連携が自由自在に執り行われている様は、厨房内がシンクロしている状態といえます。何が凄いって、メンバー交代してもその連動ぶりは一向に変わらないのです。

 

全員が、自身が、その瞬間すべき仕事を完全に心得て実行し、全員の行動を把握しているから成せる業だと思います。

 

職場のチームワークを保つことは、チームワークを作ることより難しいと思っています。

 

家族だけでも難しいのに他人である従業員が混ざって、これだけのオペレーションが実現できるのは基本が出来ているからに違いない。もちろんその基本は、大将や、その家族の人間性もあるだろうし、お互いの気持ちが通ずる「思いやり」なのか「やさしさ」なのか、最近流行の「絆」なのか、「なにか」があるに違いないのですが、それを表面からすぐに見つけるのは難しいと思います。丁寧に長期間築かれた強固なオペレーションだと思います。

 

嗚呼、是非、目指したい。 それにしても、ここの焼き飯も、焼きそばもおいしいのはありがたい。