中国の春節で、盆栽の出荷も一服感あり

中国の春節ということで、輸出代行業者の買いが一気に鈍化しています。

 

ということで盆栽の出荷の助っ人に入らなくて良いので、お隣の町、鬼無町へ松の苗木を仕入れに行ってきました。

 

盆栽の仕入れは、盆栽市場や業者交換会(競り)で月平均6日間立ち合いで競り落とします。毎週水曜日は花市場で仲買に競り落としてもらうため市場内を2周します。さらに、東海地方の植物市場から月2回ネットで注文して送ってもらいます。さらに、今日のように生産者さんへ直接買い付けに出向くこともあります。

 

そういうことで、なんだかんだといって1ヵ月の10日間以上は仕入れに費やしています。

おそらく、植物の品種で数百種類、盆栽は鉢数なら、少なく見積もっても、まともなものでも月に1000鉢以上を、苗の類や鉢や用品などを含めると数千個の品に目を通しています。

 

10年経過した今では、市場にやってくる盆栽の95%は姿を見るだけで樹種が判断できますし、良し悪しも概ね理解できるようになってきました。

 

販売は、月に1000個(荷物の単位)程度の盆栽を発送します。素材や苗物まで含んで組合せの発送も多いので、

鉢数でいうと1000鉢は優に超える数です。売りの数だけ触るわけですから、樹種の特長や癖もわかるようになりました。なにより何が売れるのかの傾向が鋭く気付くようになりました。

 

それでも当社は、盆栽屋ではありません。あくまでネット販売の会社で、その取扱いに盆栽があるに過ぎません。

数年前まで盆栽の売り上げは全体の3割程度で、10年目の今も、まだ半分に到達していません。

 

現在、単純に売り上げが上がるからという理由が先行して盆栽に注力していますが、他の有望な商材が出てくると、この盆栽への力の注ぎ方は緩むことも考えられますし、現在の調子で進んでいけるなら、さらなる注力も考えています。

 

考え方が流動的なのは、当社の経営方針の要である「安定したスモールビジネス」の追及にあります。

 

盆栽という存在が今後魅力的な物なのかの見極めが付けにくい商材と考えています。当社のような零細業者ですら輸出代行業者への販売比率が高くなっており、その分野が一気に縮小するのでは?と考えると不安がよぎります。

ゆっくり縮小なら、その時はそれなりに他の商材でカバーしているでしょうが、急激に減少することと、急激に販売比率を増やしたことが重なった際はダメージが避けられません。

 

その辺りをじっくり見定めながら会社の中での盆栽事業のバランスを上手に図りたいと思います。

売れるから一気に拡大とは踏み込めないジレンマな状況です。