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最近、密かに売り上げをのばしている「この子」

この植物の花の季節は春で、しかも花はそんなにきれいではありません。

でも通年売れるのです。暑くてたまらない8月もこの子の売り上げは落ちること無く売れ続けました。

 

この子の正体は「金綾辺(キンリョウヘン)」です。蘭の一種でシンピジュームの仲間です。

この金綾辺の最大の用途は日本ミツバチの誘引です。春につける花は、お世辞にも綺麗とは言えませんが。とても甘い香りがして、日本ミツバチにとっては「猫にまたたび」の状態で遠くにいてもこの甘い香りに誘われて、やってくるのです。

 

でも春でもないのに、なぜ売れるの?・・・実は春になると、需要が上がりすぎて入手困難になるためです。当然、驚くような相場になります。多くのユーザーは、そのことを知っており、通年アンテナをはり、情報収集しているのです。

 

流通量が少なく、もっとも限られた市場の中ですから、量産されない事情も重なり、慢性的な品薄状態なのです。

 

当方でも入手量は限られており、少しずつ仕入れては少しずつ販売しているのですが、やはり季節外れの方が仕入れも容易で、販売価格も低めに設定できますので、割安感でお買い求め頂いている次第です。

 

そして、当社は盆栽の素材の取り扱いが多く、当然盆栽ルートへの販売が多いので、実物盆栽を得意とされるお客様は、このキンリョウヘンでミツバチを誘い、そしてそのミツバチに果樹の交配してもらうことを目的に栽培されるので需要の強い市場をがっちり掴んでいるというのが現状です。

 

いわゆる当社のキャッチフレーズ「小さな市場で専門性を追求する事業展開」の代表例です。