盆栽も中国勢強し‼

ここ高松市は松盆栽の産地ですが、ここ数年来、外国勢、特に中国・台湾勢の買い付けが急増しております。買い付け初期のころは、とにかく太く葉の良く茂った黒松が買い付けの対象で、小物や「盆栽のような物」を扱う当方には、全く影響がなく、違う世界のお話と傍観していました。

 

ところが、ここ最近は、中国・台湾勢が小物も素材も廉価品でも高級品でも、とにかく片っ端から触手を伸ばしてきて危機感をお覚えつつあります。懐の深い大国ですから、いくら当地が日本最大の松盆栽産地と言えど、さらに需要が増えれば俊足で在庫は底を尽きるに違いありません。

 

特に、20~30年減少の一途を辿った松盆栽市場を背景に、当地の松盆栽の生産力は急激に弱体化しており、特に生産面での後継者は「不足」を通り越し数える程度です。販売の後継者は、もう少し残っていますが、先代が残した畑の在庫が頼りの心もとない状態です。

 

もし、中国勢がこのまま買い付け量を増やして来るのなら、気が付いて生産し始めても追いつくわけがなく、結局、昔にこの地から出て行った松盆栽を集めてきて短期間で手直しして製品化するのが早道ですが、納期的にも品揃え的にも不安定で商売としては難しくなるのは目に見えています。

 

いやあ、商売って「先を読む事」「迅速な対応」が大事ってわかっていても、急流に入ると波に飲み込まれてしまい、気が付いたら溺れていたりして、なんてことも考えられます。

 

とにかく早いタイミング気づき、いち早く支流に入り急流を避けることが、当社の目指すべき方向だと考えています。