大量生産盆栽の凄さ

その昔、ここ讃岐の国の、鬼無町と国分寺町は松盆栽の産地で大量生産があたりまえでした。でも今では、その規模は年々減少し、少量を大事に育てる産地になっています。

 

でも、今でもガンガン盆栽を大量生産している産地があります。愛知県西尾市の生産組合です。盆栽部会の会長さんが創り出したので業界では「会長盆栽」とも呼ばれている、ミニ盆栽の既製品です。

 

既製品というだけあって、30鉢・15鉢・12鉢.・8鉢の詰め合わせで、それぞれの鉢のサイズが異なります。1番大きな8鉢入りでも4~5号鉢で、樹高も20㎝程度の、いわゆるミニ盆栽・小品盆栽のサイズで、それぞれに厚紙のPOPがセットされ、そのままお店の店頭に置けば「盆栽コーナー」ができる仕組みです。

 

当社は、その厚紙で出来たPOPは不要だから、その分安くしてくれという要望を出し続けて数年経ちますが一向に受け入れてもらえず、何十枚、いえ100枚以上は確実に廃棄しています。このPOPは彼らにとっては譲ることのできない大きな武器なのです。このPOPがあるこそ、生き抜いた来たに違いありません。譲ることのできない「仕事の流儀」なのだと思います。

 

一度に仕入れても数セットですが、おそらく100セット注文しても数日で対応してくれるはずです。それくらい大量生産されています。

 

また、花物実物が主体で季節感に敏感なのも、ここの強みでしょうね。お正月になると、ちゃんと三河黒松にも飾りを付けてくるところは流石です。

 

強い産地に、強いリーダー、強い商品力、売れて当然です。