先日、地元の農協の盆栽部会の会長さんがお亡くなりになり、在庫処分のための「棚競り」が行われました。この棚はご自宅の作業場を兼ねた在庫棚を指します。
後継者の方がいらっしゃらないので、広い庭に所狭しと置かれた殆どが松の盆栽ですが、すべてが在庫処分となりました。
「家競り」とも呼ばれますが、広いとはいえ駐車場の都合などもあり大勢は難しいので20名ほどの地元の限定された生産者、業者で行われました。
この盆栽部会の交換会はいつも会長が競り人となり執り行われてきましたが、微妙な素材の出品があると、いつもの口上で「ああして、こうして、そうしたらええ」と笑いながらの決まり文句で売りさばいていた笑顔がもう見られないのかと思うと寂しさに堪えません。
画像の、黒松も昨日の会長宅からの仕入れ品ですが、なるほど「ああして、こうして、そうした」片鱗がうかがえます。
私は、この交換会の常連参加者の中でも若手の方(笑)なので、「ああして、こうして、そうしたらええ」のワードを言い伝えていきたいと思います。その際に、みんなで会長を偲ぶことができたらと思います。